臨床研修

臨床研修プログラムの詳細

卒後臨床研修プログラム

初期臨床研修から留学まで、教室員が個々の能力を十分に発揮できるよう、充実したプログラムを用意しています。この中で、当教室では臨床能力の向上と学術研究発表の鍛錬を教育の2本柱としています。

臨床能力の向上

良い臨床医になるために必要な能力を1つ1つ身に付けていただきます。本大学病院に加え、充実した関連病院があなたの研修をサポートします。

1.初期臨床研修プログラム

東京医科歯科大学、臨床教育研修センターの研修プログラムに従い、自由選択期間に2~8ヶ月の期間で研修することが可能です。研修プログラムの詳細は臨床研修センターのホームページも参照して下さい。

対象 来年度初期研修医(学内・学外)
目標 泌尿器科の標準的医療の理解と実践
東京医科歯科大学腎泌尿器外科の先進的医療の理解と実践
国内学会(日本泌尿器科学会など)への発表、論文作成
募集定員 5名程度

2.後期臨床研修プログラム

東京医科歯科大学、臨床教育研修センターの研修プログラムに従い、東京医科歯科大学病院および豊富な関連病院にて研修することが可能です。研修プログラムの詳細は臨床研修センターのホームページも参照して下さい。初期臨床研修2年間修了後、泌尿器科専門研修(後期臨床研修)を4年間修了した時点で、日本泌尿器科学会認定専門医資格が取得が可能となります。

対象 初期研修医修了者(学内・学外)
目標 泌尿器科の標準的医療の実践と洗練
東京医科歯科大学腎泌尿器外科の先進的医療の実践と洗練
国際学会(EAU/AUA/ASCO GU)への発表、英文論文作成
募集定員 7名
スケジュール 1年目(卒後3年目):大学での勤務、国内外学会発表
2-3年目(卒後4-5年目):大学・国内関連病院での勤務
4年目(卒後6年目):泌尿器科専門医獲得

3.大学院

大学院進学は義務ではありませんが、当教室では多くの教室員が大学院に進学しています。一時的に臨床を離れて基礎研究をじっくり行うことで科学的思考が身につきその後の臨床の発展にもつながります。社会人大学院制度を利用し、臨床の現場から離れずに学位を取得することも可能です。

4.関連病院

専門病院から地域の中核病院まで多彩な関連病院があることも、われわれの教室の特徴です。これらの施設をローテートすることで各々の目標に合わせた研修を受けることが可能です。例えば、ロボット支援手術(ダビンチ手術)は、基幹施設である東京医科歯科大学病院をはじめ、4つのがんセンター(がん研究会有明病院、がん・感染症センター都立駒込病院、国立がん研究センター東病院、埼玉県立がんセンター)、3つの地域の中核病院(土浦協同病院、JAとりで総合医療センター、さいたま赤十字病院)、さらに連携臨床研修プログラム施設である獨協医科大学病院、獨協医科大学埼玉医療センターで実施しています。三次救急を担う地域中核病院が3施設(公立昭和病院、さいたま赤十字病院、土浦協同病院)あり、また都立大塚病院での尿路結石治療など、それぞれの病院で特徴的で先進的な診療を行っています。

5.国内外留学

卒後10年目くらいを目安に、教室員に国内外の留学先を紹介しています。過去の国内外留学先の実績は以下の通りです。

国内
  • 国立岡崎共同研究機構 3名
  • 理化学研究所 3名
  • 東京女子医科大学 先端生命医科学研究所 3名
  • 東京医科歯科大学大学院 生体材料研究所 13名
  • 東京医科歯科大学大学院 病理学教室 11名
  • 東京医科歯科大学大学院 解剖学教室 1名
  • 国立がん研究センター中央病院 1名
国外
  • NIH (USA):Oncology部門 5名
  • NIH (USA):Molecular Imaging部門 1名
  • Pittsburgh University (USA): Neurourology部門 4名
  • Pittsburgh University (USA): Endocrinology & Metabolism 部門 6名
  • Monash University (Australia): Monash Medical Centre, Institute of Reproduction and Development 3名
  • University of Louisville (USA): Endocrinology & Metabolism 部門 3名
  • Harvard University (USA): Dana-Farber / Harvard Cancer Center 1名
  • Cleveland Clinic (USA) 2名

学術研究発表の鍛錬

良い臨床医になるために、学術研究発表は避けて通れないもの。当教室では、初期臨床研修の時点からから学会発表の機会を多く与え、学術研究発表の鍛錬に力を入れています。

1.若手の登竜門 ― 日本泌尿器科学会 東京地方会・東部総会

東京地方会は日本泌尿器科学会主催の東京近辺の泌尿器科医を対象とした学会で、年に4回開催されます。当教室で研修を始めてまもなく発表の機会を与えられます。まさに若手の登竜門。ここで、学会発表の仕方を一から指導します。東部総会は同様に日本泌尿器科学会主催の東日本の泌尿器科医を対象とした学会であり、ここで発表をすることにより学術発表の能力をレベルアップさせることができます。

2.国内最大の学会 ― 日本泌尿器科学会 総会

日本泌尿器科学会総会は、日本中の泌尿器科医が一同に会する国内最大の学会です。年1回春に開催され、当教室員は毎年全員ここで発表をしています。

3.そして世界へ ― 国際学会(EAU・AUA)

欧州最大の学会European Association of Urology(EAU)と米国最大の学会American Urological Association(AUA)は、世界の泌尿器科領域の最先端をリードしている2大学会で、それぞれ年1回開催されます。当教室ではこの2つの学会に最も力を入れており、毎年演題を多数発表しています。さらに、これらの学会に参加した教室員は最先端の知識を発信するとともに、世界のトレンドをもち帰り、これを元に「国際泌尿器研究会」という勉強会を開催して、教室員全員で最先端の知識を共有しています。