主な診療と治療

腎がん

腎臓に発生する腫瘍はどのようなものがありますか。

腎臓には、様々な腫瘍が発生し、これらには良性と悪性のものがあります。腎臓の尿をつくる部分(腎実質)にできた悪性腫瘍は腎がんと呼ばれます。腎実質には、他に血管筋脂肪腫、オンコサイトーマなどの良性腫瘍が発生することもあります。

腎がんはどのような人に発生しやすいですか。

腎がんは、女性よりも男性に多く、男女ともに加齢に伴って発生頻度が高まりますが、若年性の発症もあります。 腎がん発症の危険因子として、肥満、喫煙、高血圧、腎機能低下、透析などが挙げられています。

腎がんではどのような症状が出るのですか。

腎がんは、初期の段階では無症状なことが多く、最近では人間ドックや検診などの画像検査で偶然発見されることが多くなりました。症状がある患者さんでは、痛みを伴わない血尿が最も多く、脇腹の痛み、腹部の腫瘤と合わせ、腎がんの3主徴と言われています。病気が進行するにつれ、発熱、貧血、食欲不振、体重減少なども出現します。腎がんが転移した場合、転移部位の症状、たとえば骨転移ならば骨の痛みや病的骨折、肺転移ならば咳、血痰などが出現することもあります。

どのような検査がおこなわれますか。

超音波検査は、スクリーニング目的に広く行われています。 CT検査は腎がんの診断に有用です。また、がんの広がり具合やリンパ節ならびに他臓器への転移などの情報も得られます。CTで腎がんと他の病気との鑑別が困難なときなど、MRIが有用となることもあります。(詳しくはこちらへ)画像診断で腎がんかどうかの判断が困難な場合には腎腫瘍生検を行うこともあります。

腎がんの手術について教えてください。

腎がんの治療の第一選択は手術です。手術には、根治的腎摘除と腎部分切除があります。手術方法としては、開腹手術、腹腔鏡下手術、ロボット支援手術ならびにミニマム創内視鏡下手術などがあります。当科では、ミニマム創内視鏡下手術により小さな創から手術を行い、治療の効果はそのままに、患者さんにかかる体への負担を最小限におさえた方法を実践しております。ミニマム創内視鏡下手術では、根治的腎摘除と腎部分切除の両者を行っており、腎部分切除は無阻血・無縫合にて施行しております。(詳しくはこちらへ

腎がんは、下大静脈へ進展することもあります。この場合は、当該専門外科と協力して手術を行っています。

がんが腎臓以外に転移している場合でも、可能であれば原発巣である腎臓を摘除し、転移巣については、身体状態が良好で、転移巣が切除可能と判断された場合、転移巣に対する外科的治療を行うこともあります。

腎がんの薬物治療について教えてください(詳しくはこちらへ

すべての病巣をとりきることができない場合や、がんが再発した場合などは、薬物療法を行います。現在では、インターフェロン、分子標的治療薬に加えて免疫チェックポイント阻害剤が使用可能になっています。当科では画像診断やCRP(詳しくはこちらへ)などのマーカーから総合的に病状や治療効果を判断し、薬物療法の逐次治療を行っています。

文責:齋藤・安田