前立腺がん総合診療ユニット
増加する前立腺がん
前立腺がんは日本においても急増しています。前立腺がん検診に対する意識の高まりもあり、早期に前立腺がんが見つかる方も近年飛躍的に増えてきました。欧米においてはすでに前立腺がんは高血圧や糖尿病と同様に広く一般的な病気ですが、日本も欧米の状況に近づきつつあります。
前立腺がん総合診療ユニットとは
前立腺がんはその進行度、悪性度によって、治療方針が細分化されています。前立腺がんの治療においてはさまざまな治療法が数多く存在するため、治療方針そのものを患者さん自身が選択することが求められることもあります。そのため前立腺がんの治療において、患者さんに“正確で詳細な情報を提供する”、“治療オプションを豊富に有する”ということが、前立腺がんを治療する施設として最も大事なものとなります。これらの2つのことを具体的に行うためには、泌尿器科という1つの科だけではなく、横断的に複数の科にわたって組織を作り、情報交換を行い、患者さん1人1人に応じた治療を提供することが必要です。東京科学大学では、前立腺がんの治療に対して、泌尿器科、画像診断科、放射線治療科が一体となって個々の患者さんの治療方針を検討する組織として、前立腺がん総合診療ユニットを立ち上げております。また、骨転移のある患者さんでは、骨転移外来と連携することも可能です。
前立腺がんに対するFocal therapy
本ユニットは前立腺がんの診療のさまざまな場面で活動しておりますが、その代表的役割をご紹介します。近年、がん治療と機能温存の両立を目指す新しい個別化治療として、Focal therapyが注目されています。Focal therapyでは前立腺内を部分的に治療するため、病気の広がりの精密な評価と、精細な治療計画が重要です。当院では、画像診断科、放射線治療科と連携し、最新の前立腺Focal therapyを提供しています。詳細は、「前立腺がんに対するFocal therapy」をご覧ください。